睡眠時無呼吸症候群の自宅検査・CPAP治療と不整脈の自宅検査ができるようになりました。(保険診療)

①糖尿病と睡眠時無呼吸症候群について

糖尿病と睡眠時無呼吸症候群(SAS)は密接な関係があります。特に2型糖尿病の患者は、SASを合併するリスクが高いとされています。SASによる慢性的な睡眠不足や低酸素状態が、インスリンの働きを悪化させ、血糖値のコントロールを難しくする可能性があります。
また、糖尿病患者のうち約72%がSASを合併していたという研究結果もあり、重症のSAS患者ほど糖尿病の発症率が高いことが報告されています。逆に、糖尿病がSASを悪化させることもあり、血糖値の乱れが交感神経を刺激し、睡眠の質を低下させることが指摘されています。
治療としては、CPAP療法(持続的気道陽圧療法)がSASの改善に有効であり、これにより糖尿病の血糖コントロールが向上する可能性があります。生活習慣の改善も重要で、適度な運動や食事管理が両疾患の予防と管理に役立ちます。

🔍 対象となる方(1つでも当てはまる方は要注意): 夜間、よく「いびき」をかくと言われる。 朝起きても疲れがとれない。 日中、強い眠気に襲われる 夜間に何度もトイレに起きる。 血糖値がなかなか安定しない。
健康保険で検査・治療ができます。もし気になる症状がある場合は、ご相談ください。健康管理のために、睡眠と血糖値のバランスを意識してみてください。


②糖尿病と不整脈について

糖尿病と不整脈(特に心房細動)には深い関連があります。糖尿病患者は、血糖値の乱れや慢性的な炎症により、心臓の電気的活動に影響を受けやすく、不整脈を発症するリスクが高まります。
糖尿病と心房細動の関係
- 血糖値の変動:高血糖状態が続くと、心臓の電気信号の伝達が乱れ、不整脈が発生しやすくなります。
- 炎症と酸化ストレス:糖尿病による慢性的な炎症が心臓の組織を硬化させ、心房細動のリスクを高めます。
- 血栓形成のリスク:心房細動があると血液がよどみやすくなり、血栓ができやすくなります。これが脳梗塞の原因となることもあります。
予防と管理
- 血糖コントロール:HbA1cを適正範囲に維持することで、心房細動のリスクを軽減できます。
- 生活習慣の改善:適度な運動やバランスの取れた食事が心血管系の健康維持に役立ちます。
- 定期的な検査:健康診断で心電図検査を受けることで、早期に不整脈を発見し、適切な治療を受けることができます。
糖尿病と不整脈の関係は複雑ですが、適切な管理を行うことでリスクを軽減できます。健康保険で自宅検査できます、気になる症状がある場合は、ご相談ください。健康を守るために、日々の生活習慣を見直してみてください。

 

2025年05月25日